11月2日(日)
高橋裕紀選手、今季4度目のポール・トゥ・ウィンで
見事シリーズチャンピオンを獲得!
決勝日は曇りのち一時雨の微妙な天気予報。モリワキの地元・鈴鹿での最終戦はドライで闘って勝ちたい、と語っていた高橋選手。J-GP2クラス決勝前までは雨は落ちずにドライのまま決勝レースを迎えます。
いよいよ今シーズン最後のレースがスタート!高橋選手はホールショットを奪います。その後ろに岩田選手、星野選手、生形選手、井筒選手と続きます。するとここで西コースから雨が落ちてきた、との一報。その直後、スプーンカーブで井筒選手が転倒、他にも2台のマシンが転倒したため赤旗中断となります。
すぐに激しい雨に見舞われ、コースは一気にところどころ川ができるほどのフルウェットに変わります。雨脚はさらに強くなり決勝レースは10周に減算、14:55サイティングラップ開始となりました。
一度レースがスタートして中断されるとライダーの集中力が切れることはよくあるのですが、高橋選手は冷静に気持ちを切り替え、集中力を切らさずウェットのレースに臨みます。
15:03再び決勝レースがスタート。ここでも高橋選手はホールショットを奪います!一周目から全開で飛ばす、とのいつものコメント通りオープニングラップから高橋選手はペースを上げます。しかし2番手の生形選手はピタリとついてきます。このトップ2台のペースは2分27秒前半、後続のライダーが28秒台後半ですのでトップ2台と3番手位以下の差がどんどん広がり3周目には3秒、4周目には7秒もの差をつけます。雨のレース、しかも背後にピタリと生形選手がつけているにも拘わらず高橋選手は冷静に自分のペースを守り、さらにはペースを上げていきます。レースも残すところ3周、高橋選手は一気に2分24秒台にまでペースを上げてスパートをかけます。8周目には23秒台に入れ、9周目には2分23秒499のファステストラップをたたき出し、生形選手の追撃をかわし、見事今シーズン4度目のポール・トゥ・ウィン!そしてそれは、シリーズチャンピオンを決めた瞬間でもありました。
地元・鈴鹿で勝ってチャンピオンを決め、有終の美を飾りたい、と言っていた高橋選手。「全戦全勝・チャンピオン獲得が最低条件」これは誰から言われたものでもなく高橋選手が自分自身に課した課題でした。全戦全勝こそ実現できませんでしたが、有言実行で全日本ロードレースに復帰1年目に見事チャンピオンを獲得しました。一年間みなさまの熱いご声援があったからこそだと思います。本当にありがとうございました。
高橋選手のコメント:
「今日のレースはコース上に川ができるほどの状況で普通に走っても転倒するかもしれない難しいレースでした。しかし、シーズン最初から申し上げているように“1周目から全開で飛ばす”を心がけて走ることが集中力をキープすることとなり、優勝することができました。チャンピオンを獲得できてとりあえずホッとしています。(笑)去年まで世界で闘っていましたが今年はモリワキでイチから全日本でやり直す、と決めて臨みました。やはりJ-GP2クラスはレベルが高く、さらには「チャンピオンを獲って当たり前」とのプレッシャーがある中で、「毎戦優勝を目指して頑張ること」に集中力を最大限まで上げることで、そのプレッシャーを撥ね除けられたと思います。みなさまの応援のおかげでチャンピオンを獲得することができました。一年間、本当にありがとうございました」

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11月1日(土)公式予選 高橋選手ウェット路面でも速さは変わらず、
今季4度目のポールポジション獲得!

全日本ロードレース最終戦の公式予選は前日の予報通り朝からの雨、フルウェット路面の中で行われました。高橋選手は予選開始早々2分30秒739のタイムをたたき出し、後続とタイム差を5秒以上離します。
このレースウィーク、ドライでもウェットでも速かった高橋選手、チームが昨日のハーフウェット路面で見つけたウェットの方向性でキッチリとセッティングを決めてくれた信頼感から、例え序盤でタイムを更新されたとしても最後に抜き返す自信はあったそうです。赤旗中断後、真っ先にコースインしましたが、川のようになっているコース状況を見て「ここでリスクを冒す必要は無い」とピットに戻ります。
予選終了10分を切ってから井筒選手、生形選手とレースさながらのタイムバトルが展開されます。しかし高橋選手は冷静でした。チームが仕上げてくれたマシンへの自信と安心感からラップごとにタイムを上げ、最後の最後に2分23秒400とただ一人23秒台のタイムで見事ポールポジションを獲得しました。今シーズンの最後のレースはポールポジションスタート!高橋選手の熱い走りにご期待ください!
高橋選手のコメント
「今年の(雨の)SUGOで成績が振るわなかったので自分たちの解決すべき点はわかっていました。そこをチームがキチンとマシンを仕上げてくれて、雨でも速いということを証明できたので自分たちが安心しました(笑)残り15分、路面状況が好転したら最後のアタックをするつもりで出ていきましたがそこでちょうど生形選手、井筒選手とタイムの出し合いになりました。コントロールラインを通過するときはポジション1なのに、次の周にはポジション2になっていて最後まで気を抜けないと思いましたが、タイムアップには自信がありましたし、最後の周にはクリアラップも取れたのでポールポジションを獲得することができました。(明日の決勝は)ドライでも、ウェットでもマシンは仕上がってきているのでどちらでも(勝ちを狙いに)いけます。明日もいつも通り作戦はありません。一周目から全開で飛ばし、優勝を狙います。但、最終戦ですし、地元の鈴鹿ですのでできればドライで闘いたいです」
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